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特徴

2008
Issue 24
The Ring of Fire Tour: Japan A "cyclo-volcanic" Journey
By Janick Lemieux & Pierre Bouchard

活火山の75%が環太平洋火山帯と呼ばれる、太平洋の火山帯に集中している日本はまさにそのベルトの上にまたがっている。これはトラベルライターとフォト グラファーのジャニック・ルミューとピエール・ボウシャーのコンビが、この構造上危険をはらむが、それゆえ多様で興味深い文化を持つ国での旅を、「サイク ローボルケーニック」と名付け行った、マウンテンバイク日本縦断・火山めぐりの体験記録である。

12月。エベレストが見える、凍ったチベットの高原にキャンプを張っていたときのことだった。大陸横断のためにシベリア・マガダンから7ヶ月前に 出発したが、まだこれからヒマラヤ山脈越えとベンガル湾でのサイクリングが待っていた。
「この旅を終えたあと、次はどうする?」

寒風吹き荒む氷河地帯で、眠れぬ夜を過ごしながらあれやこれやと考えた。僕らはまた地球のどこかの山へと自転車で向かうのだろうが、霜焼けになった足を思 い出す。「どこか暖かなところのほうががいいのかな」
僕らは考えた。熱、火、山、火山……。
「環太平洋火山帯だ!」

そんなわけで、僕らは長旅に必要な荷物を載せ、カナダ・バンクバーから南に下った。時計回りに「ビッグ・オーシャン」の周りを50ケ月間、 40,000kmの距離を走って、名古屋についた。

8ヶ月間、一万キロにおよぶ日本の火山を行く旅は、アルプス山中をジェットコースターのように疾走することから 始まった。立山、乗鞍スカイラインと草津温泉では伝統建築、山岳観光道路、温泉を楽しんだ。ハイライトは御岳に聖なる山伏と山頂まで一緒にハイキングした ことだった。栃木では、ゆっくりと日光で観光もした。

都心から渥美半島に向かう途中では、箱根や富士山を経由した。奈良、京都では、人間が造った荘厳な建物を短い間だが堪能。三瓶山と大山のある山陰の静かな 海岸へと進んだ。西日本から九州までは関門海峡の下にある、海底トンネルを利用した。

そして、別府まで、あと2日の地点。彦山はシーズンの終りだった、山伏が赤々と火のついた炭の上を、唱えながら歩いていた。長崎に入る前に見た雲仙とカル デラは、これまでに見た火山のなかで、もっともドラマチックな眺めであった。鹿児島近郊ではゆっくりと時間を過ごし、浴衣を家族のクリスマス・プレゼント に買った。

飛行機で移動し、次に桜が残る東北地方へと北上した。那須、合図若松、磐梯山……。磐梯東スカイラインの眺めを満喫し、そのあ とは蔵王温泉にもいった。秋田、岩手、青森では、次から次へ坂があらわれ、脚がパンパンになった。下北半島では、拳ほどの大きさのホタテ貝を食べ、薄気味 わるい恐山までペダルを踏み続けた。

北海道では、道の駅を函館からニセコ、洞爺湖、登別地獄、支笏湖と進み、札幌まで向かった。季節は夏本番。各地の夏祭りに参加して、クレープやホットドッグを頬張った。次の目的地は、滝川、上富良野、旭川と十勝岳だった。

北海道の最北端に近づくほど、吹く風がほかのどの風とも違うことを知り、北海道の開拓精神をすこしだけ理解することができた。知床半島と阿寒のカルデラは素晴らしかった。そして、間もなく苫小牧に到着地。フェリーで大洗まで行き、数時間後には成田へ。「日々旅にして、旅を栖とす」

芭蕉の言葉に、僕らも大いに共感する。「サイクローボルケーニック」旅行は、まるで天気のいい日曜日の午後を、なかよしの友人と過ごしているかのように過 ぎていった。今はまた、この国に帰ってくるのを考えているほどなのだ。

彼らはどこに?
今2人は、火山地帯リストをひとつひとつ消すように、カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州で最後の火山帯をツーリングしているようだ。居眠りするかのように音をたて、煙を立てる、北米大陸西海岸とアラスカの火山帯だ。完走したあとは、最後の火山をハワイに訪ねる。

THE WORLD WIDE TOUR
1990 年5月以来、僕達は15万kmを、50カ国にまたがり、自転車を漕いできた。最初は、故郷ケベックシティの往復から始まり、次にカナダ横断。北米西海岸をジグザクとあちらこちたへと巡り、メキシコ・マザルタンからハワイに寄り、アラスカのプルドー湾へ。

次はヨーロッパ、フレンチアルプスの往復を北イタリア、スイス、ドイツ、デンマーク、フェロー諸島、アイスランド、スコットランド、アイルランドウェールズ、イギリス、ベルギーというルートで巡った。

最初の大陸横断を、グルノーブルの南にある、フレンチアルプスの小さな谷から出発し、コルシカ島、サーディナ、イタリア、ギリシャ、トルコ、ロシア全土を回り、ウラジオストックに向かった。黒海から日本海までだ。もうひとつの大陸横断冒険は北京からスタートして、目的地のシンガポールまで西安、成都、重慶、広州、香港、ベトナム、ラオス、タイ、マレーシア、インドネシアのスマトラ島経由で巡った。その後、ベースキャンプであるウィスラーに戻る前にニュージーランドで一息。そして、シベリア~インド間と、アジアの内陸をいく冒険の準備にかかる。この旅では、環太平洋火山帯を巡る旅を夢みはじめた。

THE WORLDWIDE WEB
For more on the Ring of Fire tour visit www.pedalmag.com and click on “Ring of Fire.”

The Good, the Bad and the Strange

Favorite volcanoes:
Tokachi-dake and Miyake-jima.
ベスト火山: 十勝岳と三宅島

Strangest food:
Whale sashimi.
もっとも不思議だと思った食べ物: 鯨の刺身

Scariest moment: Crossing the Nissho-toge tunnel between Shimizu and Hidaka, South Hokkaido.
もっとも怖かった時:北海道南部、清水町と日高町間にある、日勝峠のトンネル

Strangest place to sleep/camp: Homeless tenting and "cardboard-boxing" quarters at Takeshiba ferry terminal, downtown Tokyo.
キャンプした場所でもっとも変だった所:東京の竹芝桟橋付近のホームレスのテントとダンボールで作った寝床

Funniest moment: When two inebriated gentleman on holidays and sleeping in their car at Kusatsu
Onsen michi-no-eki asked to borrow our loaded bikes to the next sake shop! We found a safer way to get there, became good friends and later, and visited with them in Tokyo!
一番面白いと思ったこと:草津の道の駅で、車で寝泊りして旅行している2人の酔っ払った男性が酒屋にいくため、僕らの自転車を貸してくれないかと話しかけてきたこと。彼らは酒を買ったあと、ぼくたちと親しくなり東京に戻ったとき彼らと再会した。

Best thing about cycle touring in Japan: The almost nil petty crime rate, being able to bathe as often as wanted, the gracious Japanese.
日本でのサイクリングで最高なところ: 安全で、親切な人のおかげで頻繁にシャワーを浴びることができた。
Worst thing about cycle touring in Japan: Its wanna-be-bike-paths-sidewalks.
日本でのサイクリングで最低なところ: 中途半端で、よくない自転車専用道路

Favorite road/route:
Norikura Skyline, a sweet carless ride!
好きなロード/ルート: 「乗鞍スカイライン」。何も心配しなくていい、心地いいライド!

Worst road/route:
Between Mt. Kuju and Aso, the Yamanami Highway. No shoulder, too many tour buses and invisible white pickets on the white line!
最悪なロード/ルート:  久住山と阿蘇間の「やまなみハイウェイ」。路肩はないし、観光バスが多い。白線が、デコボコなんだ。