特徴
スノーボードは、周期的に原型に戻るスポーツであるかもしれない。1960年の中頃、シャーマン・ポッペンが、サーフボードのノーズにロープをつけただけで、ビンディングのない、現在のスノーボードの元となるものを考案した。40年後の今、またビンディングのないボードが現れた。
近年、オーストラリア人スノーボーダー、ウーリー・ニィベルトが「パウスケート」と呼ばれるビンディングのない ボードで滑る撮影がされた。そして、長年『アウトドアジャパン』のコントリビューターであるニール・ハートマンが、DVD「カー団地2」のなかでスノー ボードに、サーフボードのストンプパッズをつけたボードを使った。この“ノーボード”は、現在スノーボードに取って変わる勢いを見せている。
プロスノーボーダー、グレッグ・トッド(通称GT、ジーツと発音)が純粋に、雪と戯れることを心底楽しむため、スノーボードを原型に戻そ うとしたことから始まった。大胆にも、足を拘束するビィンディングをボードからはぎとってしまったのだ。ノーボードはパウダーに最適。雪で覆われる日本の 山にはノーボードがぴったりだ。ノーボードの第一人者であり、ノーボードの素晴らしさを伝えるために世界各地を訪れているチョロ・バーンズに話を聞いた。
スノーボードを始めたきっかけはなんだったのでしょう?
もともとスケートボードをしていたんだよ。1987年、僕はカナダ、バンクーバー・ノースショアのサイプレス・マウンテンで初めてスノーボードに挑戦した。スキーには、あまり興味なかったんだ。横向きが好きみたいだね(笑)。ノーボードのスタッフにはスキー出身の人はいなくて、みなスケートボード上がりだ。
ノーボードが生まれたいきさつを教えてください?
膝の怪我をして退屈していたグレッグ・トッドが、1シーズンずっとボードを逆さまにして滑っていたことから始まったんだ。その時、彼は自由に滑ることが、いかにすばらしいかを発見したんだ。そこで、彼はドリルでボードに穴をあけて、ゴミ箱についていたゴムの取っ手をつけて、ロープをボードの先に取り付けた。これをぼくたちは「補助輪」と呼んでいるんだけど、ノーボードではとても重要な役割をもっている。
仲間たちは、最初にノーボードを見たときには半信半疑だったよ。でも、僕はグレッグがビンディングをつけているかのように、雪庇からジャンプするのを見たんだ。これはいけると確信したね。グレッグは、なにか大変なことを始めたのに気がついたんだ。
ノーボードの開発で苦労したところはありますか?
すべてのパーツをカナダ国内で製造したかったんだ。そのためのパーツ・メーカーを見つけるのに苦労したことかな。
自由なターンをはじめて感じたときは、どのような気分でした?
完璧な開放感を味わったよ。雪の上で、10分以上も続くチューブウェーブのなかで美しいサーフィンをしてるようだった。足を自由に動かせるのは最高に気持ちがいいんだ。板に固定しないで雪の上を滑走するなんて、はじめは信じられないことだったけどね。
この冬からバートンとの提携をはじめましたね。155cmの「ノーフィッシュ」 というモデルの製作発表もしました。何
故、バートンと一緒に仕事をするようになったのでしょう?
誰もが自分の持っているスノーボードを、ノーボードにすることができるようになるんだ。だからぼくたちは絶対にパッドがいいと思っている。新しく板を買う必要がないからね。バートンのフィッシュは、ノーズが大きく、セットバックの距離もある。雪に敏捷に対応できるから、初心者に最適な板だよ。
ノーボードのトレバー・アンドリューと、バートンのヘッドデザイナー、ジョン・ガーントと話を始めたことから始まった。わざわざジョンは、僕らをカナダのクートネーに訪ねてきて、一緒にスノーボードまでしたんだ。それがきっかけで友達になって、その後2年間一緒に仕事をすることになった。バートンは、僕らと同様、研究開発に力を注ぐ会社だ。だから、最高のパートナーだった。ぼくたちは、みんなにノーボードを知ってもらいたく思っていたんだけれども、おれはバートンも同じだったんだ。
ノーフィッシュはオーストリアで製造されているんですよね? どころでノーボード・パッドはどこでつくられていんでしょう。
実は、製造している段階で工場が火事になってしまったんだ。それで、ノーフィッシュ・ボードも焼失してしまったんだ。本当に残念だよ。今シーズンからはパッドもボードも、バートンのジョン・ガーント管理下で、中国で製造している。
あなたとスコット・ペナー、スカイ・シーレとジェナ・ロウは昨シーズン、日本に一週間滞在したと聞きました。日本のノーボードシーンの感想を教えてください。
短い斜面が多くて雪がフカフカとしている。日本はうってつけの場所だね。ノーボードは、日本のためにつくられたみたいだ。滑った場所はどこも、底なしに雪が深かった。僕らはラッキーで、あまり知られていないようなバックカントリーに連れて行ってもらったんだ。ちょっとハイクアップしただけなのに、最高のノーボードターンができた。
不思議なほど恵まれていた。移動する日は大雪、滑る日は好天。おかげでみんなのスナップショットと、ノートラックのなかを滑るすばらしい写真がたくさん撮れた。カナダのクートニー出身だから、自分たちだけが雪に恵まれていると思ったけど、日本はビルの高さの雪が積もっていた。今までの考えが大間違いだったことがわかったよ(笑)。日本は、ほんとうにヘブンだね。
もっとも思い出深かったことはなんでしょう?
どれもこれも楽しかったから、難しいな。だけと、ダイスK(トランスワールドの写真家・丸山大輔)がいろいろ世話をしてくれなければ、こんな体験はできなかっただろうな
僕らの旅行についてすべてを手配してくれたんだ。すばらしい友人も紹介してくれた。光が原のCATツアーではバートンの契約ライダーの植村能成、今井孝雅、星野俊輔、僕らの友だち小松五郎たちとのノーボーディングも楽しかった。
僕らはニセコのゲンテン・ライダーたちとも合流した。好天に恵まれた日、すばらしいパウダーに連れて行ってくれたんだ。彼らがピカピカのゲンテン・ボードに、ノーボード・パッドを装着して滑り降り、背負ってきたハイキングブーツに履きかえてハイクアップしてもう一度挑戦する様は、不思議な光景だった。
最後には、スコット・ペナーが、グラブを決めながら車道を飛び越えたんだ。最低でも距離は25フィートあったんじゃないかな。ノーボードどこまで発展するか考えさせられる、すごい出来事だった。
ヨハン・オロフソンのように、これからもっと多くの人がノーボードに転向していくと思いますか。
個人的には、みんなにスノーボードとノーボードの両方をやってほしい。ビィンディングがあったほうがいい状況もある。でも、雪が深ければ、ノーボードで滑るといったようにね。サーファーだって、波によってボードを使い分けるだろ? スノーボードだって一緒だよ。
バックカントリーの経験がない人でもノーボードはできるのしょうか?
もちろんさ。パウダーさえあればノーボードはどこででもできる。日本は底なしにパウダーがあるから、最高な場所だ。すべては自分のイマジネーション。どこでも、少し山を登って、挑戦すれば楽しさがわかるはずだよ。
ノーボードに対するスキー場の対応はいかがでしょう。
とにかく新しい物だから、どう対応していいかわからないみたいだね。いい顔をしないところもあれば、大歓迎のところもある。ロープをつけているからボードがなくなる心配はない。それに、パウダー以外のところでは滑りたくないから雪が多くて、ノーボードを受け入れてくれるスキー場だけに行けばいいんじゃないかな。
ノーボードの5年後について、どのように予想しますか?
ノーボードを楽しむのに夢中で、今シーズン以降のことまで考えていない。5年後もノーボードに夢中でいることだけは確かだね。
WEB CONNECTION (for web only)
Noboard: www.noboard.ca
Burton: www.burton.com. (Rider service (03) 5738-2555)
OJ Juiced: www.outdoorjapan.net to see the “Say Yes to the No” video, winner of the Fan Favorite at the 2006 Banff Film Festival.
Greg Todds Article: www.biglines.com/articles_readmore.php?read=2173
GT Memorial: www.snowboardermag.com/features/online-exclusives/gt-Noboard/
Johan Olofsson Article: www.snowboard-mag.com/node/32243




