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特徴

2010
33 号
ワックス塗って、チェックインし、そしてリラックス
By Gardner Robinson

チルハウス
バリ島チャングー

アレックス・スプリンジェンシュミッドがはじめてバリを訪れたのは1998年のことだ。多くの人と同様、彼はバリの波、人々の笑顔、温かい気候の虜となった。その2年後、妻のサビーナも同行して再度バリを訪れた。以来、この二人は静かな美しさを持ち、カラフルな文化的要素にあふれ、地元の魅力いっぱいのチャングーに土地を購入するまで、何度もこの島を訪れ続けた。クタから30分ほどの所なのに、本当のバリのような感じがするのが不思議だ。そして波の質のよさからチャングーは、サーファーにはよく知られている場所でもある。

購入した土地には2軒の家があり、ひとつに彼らが住み始め、もうひとつは訪ねてくる友人や家族用に使い始めた。しかしゲストは途切れることがなく、バンガローを建て増しすることにした。ゲストはアレックスにサーフィンを教えてほしがったので、地元の人をトレーニングして、サーフガイドになってもらうアイデアを思いついた。

彼らは現地のコミュニティーの一員となる努力をし、チルハウスも現地に着実に根付いていった。2008年には6つのプライベートバンガローと、5つのサーフハウス、 “ジェリー・ロペス・ロフト”と呼ばれるスイートをツリートップに設けて正式にオープンした。
現在ではサーフィンコーチ12名、従業員18人、熟練したマッサージ師2名を抱えるほどになった。アレックスとサビーナはプライバシーを保つため、なにかあればすぐゲストのところへ駆けつけられる距離の場所へ引っ越しをした。

「ここに住むと決めたときから僕らはインドネシア語を勉強した。この国の人に尊敬を払うためにも、まず最初にすべきことだと思った。地元の人も僕らを受け入れてくれ、助けの手を差し伸べてくれるようになったんだ。僕らも近所の人々をなるべく多く雇うようにしている」

「僕たちは与えたぶんだけ還ってくると信じている。だから従業員チームを尊敬し、いい給料を払い、社会保障や保険を無料で提供している。こんな美しい島に住めることに感謝すると同時に、その気持ちを行動であらわそうとしているんだ」

オーストリアという雪国から来た二人が、サーフィング・リトリートを経営しているなんてと思うかも知れないが、彼らの経歴を知ると納得する。アレックスはスポーツメディシンとマウンテンガイドの経歴の持ち主、そしてスキー、スノーボード、ウィンドサーフィンのインストラクターも経験したことがあるという。

サビーナはツーリズムとホスピタリティを学び、彼女の家族はオーストリアにある山中、1,763メートル地点にある有名なホテル、シーホテル・イエガーウートのオーナーである。そして彼女のお兄さんは現在、5代目として同ホテルを経営している。

ある人はリラックスしにやってくるが、ほとんどの人はサーフィンが目的だ。なぜならチルハウスは、ボードのレンタル、マンツーマンで教えてくれるコーチ、少人数制のグループレッスン、そして上級者には波のいいスポットへ案内してくれるなど、サーファーに至れり尽くせりなのだ。

「およそ60%のサーフゲストは初心者でレッスンを希望している」と彼は言う。35%は上級サーファーでベストウェーブへのガイドを欲し、残りの5%は宿泊と食事だけの手配を頼み、サーフィンは自分のしたいようにするという。

「でもガイドと一緒にサーフへ行った人が大満足で帰ってくるものだから、結局ガイドを申し込む人が多いね。1時間ほど車で行った所に、60以上の最高のサーフスポットがあるんだ。子供はホテルにあずけられるから、パパとママはインドネシアのスウィートな波を満喫できる。サーフィンをしない20%のゲストには、ヨガやマッサージがある」

朝食は遅めなので、サーファーは波にひと乗りしたあと、ゆっくりとオーガニックな食事をとり、2階でマッサージの予約などをしてもいい。そのあとはラウンジにあるハンモックで昼寝か、または午後にもう一度サーフへ行く。ラウンジは他の宿泊客と旅行について話をしたり、ギターを弾いたり、サーフィンの情報を交換したり、同じ興味を持った人たちのコミュニティースペースになっている。

バリでサーフィンの基本を知りたければ、アレックスのサーフセオリークラスをとるのがいい。波がどう作られるか、なぜバリのサーフィンが最高なのかがよくわかる。僕がもっとも面白いと思ったのは、このビーチの波が、はるか南極大陸からインド洋を越えてきているということだ。だからその波が岸で打ち砕ける直前の10秒を自分が乗るのは、名誉でさえあるというのである。

2日間の滞在だった僕らのコーチは、Pマデとウインドゥだった。マデは、すぐにできなくても辛抱強く励ましてくれる初心者には最高のコーチだった。ウインドゥはいつもすごく元気がよく、こっちまで元気にしてくれた。彼は掘れた波に乗りたそうに見え、実際僕らが休憩したときには、その波へアプローチしにいった。彼らはパドリングの仕方やサーフボードの乗り方を詳しく説明してくれた。

「自分達だけで行くのと違い、皆が満足するようにゲストのレベルに合わせて、適切な波があるところへ連れて行くんだ。僕らのコーチによって皆のサーフレベルを上げ、スマイルでサーフすることができる。コーチは皆ライフセーバーの資格も持っているんだ」とアレックスは説明する。

チルハウスの仕事をしていない時は、アレックスとサビーナもサーフィンにでかけ、ヨガやマッサージを楽しみ、犬とビーチを散歩したりする。サビーナはジャムを作るのが上手でもある。以前バリにはなかった環境問題グループにも彼らは関っている。彼らは、ゲストがそれぞれ違う要求やニーズがあることを頭に置きつつ、思い出に残る休日を過ごしてくれることを願う。

「休暇の最後の日、ゲストの人に“またここへ来たい!”といってほしいんだ。皆がハッピーなら、僕達もハッピー」とアレックスはいう。彼の笑顔から想像するに、そういうゲストはいっぱいいるようだ。実際に僕らのお隣さんがお金をためてまたチルハウスへ来たいと話している。僕も同じだ。

The Chillhouse – Bali Surf Retreats: www.thechillhouse.com

ソベックのラフティングでリラックス

バリに行くなら是非2日はウブドの町で過ごし、アートギャラリー、カフェ、散歩を楽しみ、棚田の中をサイクリングしたり、夜にはお寺で開かれるパフォーマンスを見よう。ソベックのアユン川、半日ラフティングに参加することをお勧めだ。

ソベックや市内まで迎えにきてくれ、日本語と英語を話すスタッフがきれいなクラブハウスでラフティングの説明をしてくれる。アユン川の流れはゆったりしているので、ホワイトラフティングが初めてでも大丈夫。途中の緑の渓谷では、村人たちによって岸壁に刻まれた複雑な模様や、数々のすばらしいホテル、豪華は静養所などを通る。

そうしてトリップはランチをするリバーサイドレストランで終わる。昼食のあとはウブドに戻ってショッピングとマッサージにいそしむ。

Sobek Bali: www.balisobek.com

フォーシーズン・ジンバランで究極の癒し

究極のリラクセーションとラグジュアリーでバカンスを終えたければ、フォーシーズン・ジンバランはぴったりな場所だ。この五つ星ホテルのバンガローからの眺めは奇跡といえるほどに美しい。各棟専用のプールやアメニティーもフォーシーズンならである。

ホテルはサーファーに人気のジンバランビーチの端にあり、サーフボード、ボディボード、他のマリンスポーツのギアがそろっている。アクティブな一日を過ごしたあとは、シーフードレストランでビンタンビールを片手に夕日を眺め食事を楽しむことができる。

そしてとうとう現実に戻る日が来たら、空港はホテルからタクシーで10分かからない場所にあると気づく。あまりの便利さにうれしいやら、悲しいやら、である。

Four Seasons at Jimbaran Bay: www.fourseasons.com/jimbaranbay/