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特徴

2016
Issue 60 (Summer 2016)
瀬戸内の島々を巡るアートフェスティバル
By アミー・シャベス

今年の8月18日から9月4日まで、注目の瀬戸内トリエンナーレ・アートフェスティバルが瀬戸内海に浮かぶ島々で開催されます。このフェスティバルは3年ごとに開かれていて、そのスタートは1990年代にアートハウス・プロジェクトが直島で古民家を利用しておこなったモダンアート作品の展示会が始まりでした。小さな規模からスタートしたこのフェスティバルが、いまでは世界規模に成長し、香川県と岡山県に属する瀬戸内の12もの島々が会場となっています。今回のフェスティバルではジェームス・チュレルの「月の裏側」などをはじめ、個性あふれるさまざまな作品が観賞できます。

ザ・トリエンナーレとも呼ばれるこの瀬戸内インターナショナル・アートフェスティバルはすばらしいアートを鑑賞するだけでなく日本の小島の固有な伝統文化にも触れることができるという特徴を持っています。

たとえば会場のひとつである男木島は人口が200人ほどの静かな島。ここではかつて稲作作業用の牛を育てては本州に送り、農作業の時期が過ぎるとまたそれを島に戻すという生業をおこなっていました。また男木島よりも大きい豊島には有名な棚田があります。

民話に興味があれば女木島がいいでしょう。この島は有名な民話『桃太郎』がめざした鬼ヶ島だという伝説があります。ここには洞窟があり、竜が住んで財宝も隠されているという言い伝えもあり、そこもフェスティバルの会場となります。

さて、作品会場が島ごとに分かれているからちょっと面倒じゃないかと案じている方がいるかもしれません、そんな方のためにいくつかアドバイスをさせていただきます。

どちらの港から?

このフェスティバルに大阪や東京方面から来られるという方は岡山県の宇野港からアクセスすると便利でしょう。山陽新幹線の岡山駅から宇野線に乗り換え宇野駅で下車します。

広島方面から来られる方や、すでに四国に住んでいるという方は香川県の高松港をめざされると良いと思います。どちらの港にもフェスティバルのインフォメーションセンターがあり、地図やフェリーの時刻表が用意されています。

アートフェスティバルのパスポート

5,000円でパスポートを購入すれば、屋内外を問わずすべての会場で作品を観賞することができます。ただし美術館へは別途入場料がかかります。前述のとおり展示会場は屋内と屋外があります。もし屋外だけの作品を観賞するだけならばパスポートは必要なく、展示会場で個々に入場料を払うといいでしょう。その場合は数百円ですみます(屋外の展示品は草間彌生のカボチャ、藤本壮介の直島パビリオン、山口啓介の歩く方舟などなど)。

ほとんどの美術館はパスポートのみでは入場できません。もし暑い日に訪れてしまってエアコンで涼をとりたかったら、美術館の入場料を払って見てまわるという方法もいいでしょう。

たとえば李禹煥(リ・ウーファン)美術館は(開館時間10:00am〜18:00pm/入場料¥1,030)、豊島アートミュージアム(開館時間10:00 am〜17:00 pm /入場料¥1,540)クロード・モネの睡蓮が展示されている直島地中美術館(開館時間10:00am〜18:00pm/入場料¥2,060)となっていてパスポートがあれば若干の割引が受けられます。

3日間トリエンナーレ・フェリーパス

3日間のトリエンナーレ・フェリーパスは大人¥2,500、子供 ¥1,200で、3日間以上の滞在予定のある方には得でしょう。ただし訪れる島は一日にひとつの島、小島ならばふたつくらいに計画を立てたほうがいいでしょう。それぞれの島々に渡るフェリーの会社が異なっていて、連携がとれていないからです。つまり直島から男木島に行こうと思っても、直接島から島には渡れません。そういうときには高松港に戻り、男木島行きの船に乗り換える必要があります。これにはかなりの時間を費やしてしまうので、じゅうぶんな計画を立てておくのがお勧めです。

島内を巡る

小さな男木島や女木島は歩いて作品を観賞できますが、直島などではレンタル自転車が便利です。大きな豊島や小豆島になると、坂道もあるために自転車よりもバスを利用するのが賢明です。レンタカーならば最高ですが、予約は忘れないようにしてください。またバスも無料ではなく、たとえば豊島では一回乗るだけで最低200円かかりますから、いろいろな会場を回ると乗り降りするたびに料金がかかることは忘れないようにしてください。

島に滞在がお勧めですよ

宿泊施設は最高級なベネッセハウスや、また手頃な民宿や旅館も島にはあります。民宿や旅館に泊まれば地元のおいしい魚が食べられるし、夜も会場で作品が観賞できます。もちろん早朝や夜は人も少なく落ち着いて観賞できるし、美しい夕焼けや朝焼けを写真に収めるチャンスもあります。フェリーの運航時間はだいたい朝8時から夜は6時までです。

できれば月曜日は避けよう

月曜日はほとんどの美術館や展示会場が休みとなります。さらに祝日と月曜日が重なると、火曜日も休みとなるので注意しましょう。アートフェスティバルの夏会期に参加できなくても、秋会期があり10月8日から11月6日まで開催されます。

詳しい情報は下記のURLから
Web site: www.setouchi-artfest.jp/en/about/
Facebook: www.facebook.com/ArtSetouchiEN/