特徴
富士五湖めぐり
リー・ドブソン
いきなりですが、問題です。身長は3776.24m、体重は数億兆トン、人々に崇められる日本の象徴といえば、なんでしょう? 「スカイツリー」と答えたあなたは、東京から一歩飛び出して、新しい答えを探しに行こう。そう、富士山に会いに。
初めて『フジサン』の名前を聞いた時は、地元民の崇拝の証として、富士の山を“さん”付けで丁寧に呼んでいるのかと思ったものだ。しかし実のところ、富士山の名前の起源には諸説あるようなのだ。
まずは『不二山』。この山が“他に比べようがない唯一無二の高峰“であるという意味を持つ。次に『不尽山』だが、その大きさを“尽きる事なき山”であると表現したと考えられている。他にもアイヌ語で火を意味する『フンチヌプリ』を起源だとする説もあると言い、どれも説得力がある言い伝えである。
毎年、実に20万人以上の登山客が富士山を訪れ、そのうちの3割は外国人。ほとんどの登山客は5合目から登り始めるが、富士山に4か所ある5合目登山口の中でも、2,300mと最も標高の高い河口湖口が人気となっている。ここから山頂までは5~8時間ほどの道のりを登って行くことになる。
一般的な富士登山のシーズンは、7月の山開きから8月末までと短い。頂上へ行く途中には売店や食堂も沢山あり、登山客の安全を祈願する神社も建っている。富士サイズの山盛りカレーライスや、富士山にならったメロンパンでエネルギーをしっかり充電しよう。味の方もお墨付きだ。
富士山と言えば、忘れてはならないのが富士五湖の存在である。それぞれの湖には違った趣があり、水面ごしに眺める富士山もひとつひとつ全く違った顔を見せてくれる。
ひときわ大きい山中湖にはキャンプ場が多く、美味しいレストランや別荘感覚のコテージもある。ウォータースポーツや魚釣りなどアクティビティが満載で、絶好の富士山撮影スポットも選び放題だ。
山中湖から30分ほどドライブすると、次にお目見えするのは河口湖だ。町の中心地にあり、湖畔には沢山のレストランやショップが立ち並ぶ。河口湖はスポーツ・フィッシングの拠点としても人気の湖。東京からのアクセスも良く、富士山と最初のご対面を果たすには持ってこいの場所であり、富士Qハイランドも同エリアにある。日本最速のジェットコースターからのぞむユニークな富士山の眺めを楽しみたいものだ。
さらに、せっかくここまで来たのなら、ほうとうは必ず味わっておきたい。ざっくりと切った太麺を、たっぷりの野菜と共に味噌仕立ての汁で煮込んだ名物郷土料理だ。お店によっては猪肉やキジ肉が入っている場合もある。郷土料理屋のきじ亭で注文したキジほうとう鍋は、まさに絶品だった。
山中湖と河口湖の間には、国の天然記念物でもある忍野八海で有名な忍野村がある。富士山の雪解け水が80年もの歳月をかけて濾過され、8つの美しい泉に湧き出ている。この水は、清らかでミネラルたっぷりの“忍野の名水”として知られている。
河口湖から西へ車で15分ほど行ったところにあるのが西湖だ。小さな湖ではあるが、設備の整ったキャンプ場が多々あり、溶岩洞窟への探検の拠点に便利である。氷柱や風穴を見られる洞窟や、コウモリが生息する一年中暖かい洞窟など、見どころが満載だ。
西湖と富士の麓の間には、ゴールデン・ゲートブリッジに続く自殺者の多さを誇る、悪名高き青木ヶ原樹海が広がっている。森の中に進んでいくにつれて機能を失うコンパスが、よぎる不安に拍車をかける。
さらに西に車を走らせると雰囲気は一変、のどかな精進湖のほとりに出る。富士五湖の中では最も小さなこの赤ちゃん湖は、穏やかな湖面に映る逆さ富士でよく知られている。
最後のひとつは本栖湖。最大水深は富士五湖で最も深い138m。千円札紙幣の裏面に描かれた富士山として有名だが、実はウインドサーファーたちのメッカでもある。富士五湖は全て山梨県内にあり、国道139号を東から西へ向かって巡ることができる。
そのまま西方面へ車を走らせ、朝霧高原に向かうと山梨県から静岡県に入っていく。周辺の景色は森林から牧草地帯に姿を変え、広々とした草原から見える霊峰の姿をゆっくりと堪能できる。
朝霧高原道の駅では、新鮮な乳製品や畜産品を味わえる。毎年秋には、フジロックフェスティバルのオーガナイザーによる豪華な野外イベント、朝霧ジャムが行われ、会場の朝霧アリーナにはフェス好きが集結して賑やかになる。
この辺りには魅力的な寄り道スポットが沢山ある。そのひとつ陣馬の滝は、猪の頭地区にある落差6m程の美しい滝だ。観光スポットとしてはまだそれほど有名ではなく、メイン道路から辿り着くのはなかなかの至難の業。地元の人に道を聞きながら辿り着きたい。景観の美しさはもちろんのこと、水の味も実に素晴らしい。
富士宮市の誇るメインディッシュは、田貫湖である。この小さな人造湖は、周辺の農業用水を蓄えるだけでなく、数ある富士山のビュースポットの中でも最高の眺めと称される。ダイヤモンド富士が見られる4月頃と8月下旬には、山頂と太陽が重なる神秘的なその姿を写真に収めようと沢山のカメラマンが押し寄せる。天気にさえ恵まれれば、もちろんどの季節でも素晴らしいご来光に出会うことができる。
田貫湖には、全国36カ所の国立・国定公園に建つ休暇村のひとつ、休暇村富士がある。お手頃な値段で贅沢気分が味わえる休暇村富士は、通年を通して大人気なため、かなり余裕を持った予約をお勧めする。料金は富士山を一望できる客室と、地元食材を使用したビュッフェスタイルの朝食・夕食込み。富士山に輝く日の出を眺めながらの温泉は最高だ。ホテルは湖のほとりに建っていて、周辺にはキャンプ場も充実している。
もう少し南下すると、大人気の観光地、白糸の滝がある。マイナスイオンをたっぷり浴びながら、その美しさに誰もが癒されることだろう。
富士山麓の気温は暖かい日でも5合目まで上がればかなり低下する。秋の夜は冷えるので、重ね着を忘れずに。
アクセス:
新宿駅から河口湖口5合目まで直行バスが毎日出ている。シーズンによって便数は変わるので気をつけたい。片道料金は2,600円で、所要時間は140分。河口湖駅までは電車でもアクセス可能。
休暇村と田貫湖までは、JR富士駅から身延線で富士宮駅まで向かい、そこから休暇村富士行きのバスに乗り換える。終点まで45分程のバスの旅。河口湖駅や富士宮駅からは、白糸の滝まで路線バスが運行している。時刻表は現地で確認。
Useful Information
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休暇村富士
住所:静岡県富士宮市佐折634
Tel:0544-54-5200
E-mail: fuji@qkamura.or.jp
Web: www.qkamura.or.jp
お食事処きじ亭(河口湖町):
Tel: (0555) 72-0610
Useful Links:
ハイパーダイヤ: www.hyperdia.com
道の駅・朝霧高原: www.asagiri-kogen.com (Japanese only)
富士急ハイランド: www.fuji-q.com
ウィキトラベル: http://wikitravel.org/en/Mount_Fuji
富士の国やまなし観光ネット: www.yamanashi-kankou.jp
静岡県公式ホームページ: www.pref.shizuoka.jp




