>  屋外日本雑誌  >  Issue 13 : 12月 2006/1月  2007  > 特徴 >  A Clean Start at Dogo Onsen

特徴

2006
Issue 13
A Clean Start at Dogo Onsen
By Lee Dobson

一年はあっという間にすぎ、もうすぐお正月がくる。毎年、新年の抱負を決めるが、僕はつい約束が守れずあきらめてしまう。しかし、今年もやはり、自分の生活をあらためたい。それには湯銭で身を清めることからはじめるのが一番ではないだろうか? そして、どうせなら、長い歴史のある「道後温泉」にいくことにした。

愛媛県・松山にある「道後温泉本館」は古事記にも登場する、日本で最も古いといわれている温泉のひとつだ。御影石の風呂は1300年以上のという間人々の疲れを癒してきた。現存する木造建物は明治27年(1894年)に建てられ、伝統的な旅館の佇まいを見せている。
入浴料金は向かいの建物の窓口で購入する。300円で日本最古の温泉にはいることができてしまう。他の人と肌を寄せ合いながら入浴するのは勘弁、という人は320円追加して二階にある「神の湯」にいってみよう。湯は同質だが、お茶が飲み放題。おせんべいと浴衣もある。   

湯につかったあと、二階で涼しい風にあたるのが心地よい。この階では脱衣室が男女混合で、それを知った時のみんなの動揺ぶりを観察するのが、また面白い。まごつくのは君だけじゃない、周りの皆もそう。入り慣れた人は、まずTシャツとジーンズにまでになって、浴衣をうえに羽織る。そして、ジーンズを脱いでいく。

下着は階下のロッカールームに入れる。貴重品なども100円ロッカーに預けられる。さあ、薄いガラスドアを開け、「神の湯」の恩恵をたっぷりと体験しよう。

最初に、シャワーで身体をさっと流して汚れを落とす。そして70歳の御爺ちゃんたちの間をくねくね通り抜け、湯船につかる。当然のことながら、温泉はつねに混んでいる。

風呂の中央に噴水がある。お年寄りが熱心に時間をかけ、噴出する湯に喉を当てる姿に気がつくことだろう。温泉の成分が、喉の病気に効くからなんだだそうだ。

冬のボーナスが入って景気がいい人は、1,280円払って3回の個室(1時間20分以内)でゆったりするのもいいかもね。2階と同じサービスのほか、名物のみかんもついてくる。

ここでは他のリッチなお客さんと一緒に「霊の湯」に入ることができる。でも正直、「神の湯」と大して変わらない、少し狭くて、お客が少ないだけ、かな?   

三階の本当の魅力は、小説「坊っちゃん」を書いた夏目漱石を偲ばれることだ。主人公は、松山があまり好きではないが、道後温泉がお気に入りでたいそう褒めている。小説はほかの小説のように、半自叙伝でもあり、英語の教師としてこの地に赴任してきた漱石の生活の一面を窺わさせる。

小説の主人公のように、漱石は道後温泉を楽しんだ。風呂に入ったあと建物の外に出ると、小説「坊っちゃん」がこの地でいかに重要かがわかる。地元の珍味から、列車、野球場、時計台まで「坊っちゃん」の名が付いているのだ。さらに、なんと小説のなかの登場人物の服装で歩いている人々がいるのだから驚きだ。

PRACTICAL INFO

営業時間は6:30から20:00まで。一部の部屋は早く閉まってしまう。祭日は特別料金あり。Tel: (089) 921-5141 各市より松山駅まで随時列車がでている。情報は松山市のWebサイト(www.city.matsuyama.ehime.jp) へ。