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特徴

2007
Issue 17
A Look Back at 20 Years of Kodo
By Gardner Robinson

Earth Celebration on Sado Island.

日本海に浮か憂鬱ほど静かな佐渡島。この島は、特別人々の注目を浴びるようなところではない。昔には、悪さをしでかして島流しになったり、日本海で漁をしている親戚が住んでいるとかでないかぎり、のどかで美しい佐渡島に訪れることなどあまりなかったのかもしれない。

だが今は、島を訪れる理由はいくらでもある。なかでも、もっとも注目されるのが「アース・セレブレーション」だろう。海外からも高く評価される和太鼓集団「鼓童」ほど、佐渡を世界的な地にしたものはない。70年代後半の学生紛争の激しかった時代、進行的な若者が佐渡に音楽グループの拠点を移したのは、もっともな選択だった。 1981年、ベルリンで海外初デビューして以来、鼓童は世界43カ国で3000回もの公演をして、サンフランシスコのスタジオでは「グレイトフルデッド」のミッキー・ハートとともにアルバムのプロデュースもした。

第一回のアース・セレブレーションは1988年、佐渡島で開催された。前クリエイティブ・ディレクターの菅野敦氏は「フェスティバルの目的は、海外公演で積み重ねた貴重な経験、音楽、各地で出合った人々を佐渡に持ち帰ること。コンサート活動とワークショップを通して、確立されつつあったグローバルな文化に少しでも貢献できればという願いからだった」という。

人々は3日間行われるコンサートを見るために、アース・セレブレーションに訪れる。しかし、アース・セレブレーションのスピリットは、訪れる人にもっと積極的に参加してもらうため、歌、ダンス、クラフト、そして太鼓のワークショップを用意している。

絵に描いたように美しい田んぼ、ゴツゴツとした地形の広がる奥地、青い海岸線は一見する価値がある。事実、思い出に残るのはコンサートではなく、周辺のイベント、ワークショップ、フリーマーケットや素浜海岸のキャンプファイヤーで踊ったりしたことであったりする。

今、鼓童と地元の人々は、20周年を迎えるアース・セレブレーションの準備で大わらわだ。第一回の公演には650人が訪れた。第十回は3000人近くが集まった。20年間のコンサートを振り返り、音楽、ゲストアーティスト、参加者、出会い、コラボレーション、そして数々の思い出は、鼓童が当初からの夢を忘れることなく成長してきた証だ、たった一週間ではあるが、様々な国々の人々が、地球の祝祭のためにこんな小さな島に集うのだから。 アース・セレブレーションに10年参加したベテラン参加者、そして10周年公演ではゲストだった僕が、見逃すべきでないコンサートだと保証する。

「(アース・セレブレーションの)もっとも重要な、そして隠れたテーマは多様性、新しい価値観を見出すこと」
―Leonard Eto (EC Music Director, Kodo Beat 1992)

「気持ち半分で演奏することは不可能だ。太鼓に取り付かれているぐらいじゃないとだめだ」
―Yoshikazu Fujimoto (Kodo Beat, 1995)

「僕らは年に120回の公演を開く、それをもう20年やっている。だから、全部で何回になる?」
―Yoshikazu Fujimoto (Kodo Beat, 1995)

「犬、猫、弟子、この順番です!」
―The pecking order as told by Kodo’s Lighting Technician (Kodo Beat, 2000)

Earth Celebration 2007

2007年の祝祭にはインドのパーカッション演奏者、ザキール・フセイン、ラテン音楽第一人者、ジョヴァンニ・イダルゴ、タップダンスの天才・タマンゴが来日する。国内からはジャズピアニストの山下洋輔、ポルトガル・フォークのボーカリスト・松田美緒、沖縄の舞踏団・琉球芸能団、伝統的太鼓の三宅芸能同士会が参加する。

金曜日: 鼓童、三宅島芸能同志会
土曜日: 鼓童、琉球芸能団、ザキール・フセイン
日曜日: 鼓童、山下洋輔、ジョヴァンニ・イダルゴ、タマンゴ、松田美緒


チケット料金:3日券/ \13,000、2日券/ \9,200、1日券/金・土 \4,700 (前売り)、 \5,000 (当日券)、日曜日: \5,500 (前売り券)、\5,800 (当日券) 詳細はKODO(www.kodo.or.jp/ec)まで。

Kodo Guest Artists

ただの音楽的経験にとどまらず、「鼓童」との競演はまったく違う生き方、文明社会が失った、音楽がもっている本来の豊かさをあらためて知らされることだった。とくにメンバーたちのひたむきな姿、才能、謙虚さ、伝統への敬愛の心、それと同時に「現代」をも受け入れる懐の深さに驚かされた。また、なによりも素晴らしいのは、ついまわりの者も引き込んでいってしまう彼らの嬉々とした姿勢だろう。このような体験は、かつてしたことがない。自分はケルトのランズエンド岬、小さなパラダイス・佐渡島と結びつける事を願う。

Carlos Nunez (Galicia, Spain)
Guest Artist EC ‘04


世界各国の著名な公演で、エンジェライトは過去20年演奏をしてきました。そのなかでも、1996年佐渡でのECはとくに思い出深い公演です。私たちは、そのとき「鼓童」と競演しましたが、彼らのようなグループには、いまだかつて出会ったことがありませんでした。彼らの真摯な姿と、美しくも力強いブルガリアリアン・ヴォイスのなコラボレーションになったのです。

アートと自然が一体となったステージに魅了されたとともに、童村を訪ねて、より一層彼らの生活がわかりました。すべてのゲストを手厚くもてなしてくれました。

いま、私達の心に残っているのは島を離れた日のことです。2回めの演奏のあと、ミーティングとお別れ会がありました。翌日早朝、フェリーに乗るため小木港にいくと、鼓童のメンバーが先に着いて私達のために演奏をしてくれていたのです。本当に驚きでした。あの時の気持ちを表す言葉はありません。何度でも、佐渡のECにまた訪れたいと思っています。

Bulgarian Voices Angelite (Bulgaria)
Guest Artist EC ‘04


ECの20周年イベントで、再度、佐渡に訪れることができるのを大変幸運に感じています。ECに参加した時の日の事は、まるで昨日のことのように覚えています。こんなに、生命を大切にする、という雰囲気に包まれたのは初めての体験でした。

イベントが始まってから終わるまで、「鼓童」との競演は驚きの連続でした。いつか、地球の住民であるすべての人が、鼓童のメンバーが示してくれたように、地球を祝福してくれれる事を祈ります。地球に、演奏でお返しするのを楽しみにしています。

Tamango (French Guiana / New York, USA)
Guest Artist EC ‘06


1998年のECは人生の中でもっとも忘れられないイベントになりました! 佐渡で、鼓童の太鼓の音を聞いて疲れた心を元気にさせてもらうのを、今から楽しみにしています。ニューメキシコ洲のタホに帰ったら、日本への演奏公演についてみなが聞きにきます。ECのことを説明しながら、佐渡であった暖かい人と、遠く離れた地に住む彼らに多くの共通点があると感じています。

1998年に、「世界中のまったく違う文化をもつ人々が集い、人間が生まれながらにあるべき姿を祝う不思議な島」で出会った皆さんにラブ・アンド・ピースをお祈りしたい。

Benito Concha (New Mexico, USA)
Guest Artist EC ‘98


Kodo Guests

1996年の8月、なんだかよくわかっていないままにECに参加した。なのに、佐渡を離れるときにはまったく違う人間になっていた。「リアム・リアム・オ・メンリィ」と金子竜太郎の競演は一生脳裏から消えることはないだろう。激しい雨が30分ほど降った、観客はみなずぶ濡れだった。でも、竜太郎の太鼓がなりはじめると、皆が高揚するのがわかった。

1997年の10周年公演は、家族と友人とキャンプをしながらECを楽しんだことを思い出す。藤本さんによる、太鼓ワークショップは素晴らしかった。彼はわかりやすく、しかし我を忘れるほど熱心に教えてくれて感動した。

Darren Radu (Canada)
EC '96, '97



アメリカに帰国する前、クリスティーと私はECの10周年イベントに参加するため佐渡で合った。隣に座っていたセネガル人がジャンベを一緒に演奏しようと誘ってくれたかと思うと、スチール・ドラマーがトリニー(?) に参加しないかと言ってきたり。本当に忘れる事のできない3日間だった!

ガーナのダンスの先生は「腰を自由にするのよ!」と教えてくれた。そして本当にやった。クリスティーと私は日本を離れてから10年が経った今年、再度佐渡で落ち合う。感動する事は間違いない。2017年にもまたふたりで必ず戻ってくると思うわ。

Caroline Shelton & Kristie McComb (USA)
EC ‘97, ‘07 
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Kristie, Aja Addi (Ghanaian musician & dance teacher) and Caroline