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特徴

2008
Issue 21
'Old School' Trail Running
By Jean-Yves Terreault

トレイル・ランニングがブームだ。人々が舗装路から、アウトドア・ランニングの世界へと移行している。そんななか、およそ70年前からトレイル・ランニングを楽しんでいるグループがいた。それが「ハッシュ・ハウス・ハリヤーズ(通称ハッシュ)」だ。日本にも、いくつかのハッシュグループがあるのをご存知だろうか?

トレイル・ランニングがブームだ。人々が舗装路から、アウトドア・ランニングの世界へと移行している。そんななか、およそ70年前からトレイル・ランニングを楽しんでいるグループがいた。それが「ハッシュ・ハウス・ハリヤーズ(通称ハッシュ)」だ。日本にも、いくつかのハッシュグループがあるのをご存知だろうか?
「ハッシュは、自分のペースでランニングをして、楽しく酔うことが好きな人々の集まりさ」
     
大阪在住の英国人・駐在員スライミー・ライミー(本名でなく、ハッシュ仲間がつけたニックネームだ)は説明する。

東京で設計士をしている英国人スノーホワイトは、「ウェイトレスであろうと、企業のCEOであろうと、ランニングショーツを履けば、みんな同じ」と、ユーモアがあれば、どんなランナーだろうと、職業に関係なく参加できることを話す。
 
年配日本人歯科医師の“ひらがな”は、「人間は酒を飲み、集まり、会話をすることが何よりの喜び。これなしには生きれない」と、まるで悟りを開いたかのように語る。
“走る”という行為は、きわめて人間的で自然なことだ。餌をもとめて、走っていた祖先のDNAが、いまだ僕たちのなかに残されているのだ。初参加の人、運動不足の人、週末だけ運動する人も、この残された習性のため、あっという間に走ることが生活の一部になる。ハッシュは今までに何千人という、世界各地の人々にランニングを紹介している。
日本人翻訳家、キム・ジョン・プーは「ハッシュをやり始めてから、オックスファム・トレイルウォークや、スノーシューとか、他のいろいろな運動をする機会が増えた」という。
     

日本国内におけるハッシュは1976年6月4日、香港のハッシャー、ドナヒューが吉祥寺で発足させた。神戸に転勤になった後、彼は1978年1月9日に神戸にハッシュを再び始めている。以来、彼の発足させたハッシュは、現在まで続いている。今では、大都市圏や米軍基地には、ハッシュが必ず存在するほどになった。毎週、毎月、満月ごと、4年に一度の閏年(うるうどし)に、開催は支部により様々だ。
 
現在、ハッシュの支部は、世界中のほとんどの大都市にある。「The World Hash House Harriers(www.gthhh.com)」のWebサイトには、178カ国1800支部のデータベースがある。アルゼンチンからルクセンブルグ、マレーシア、ジンバブエ……。都市の名前をタイプすれば、世界中どこでもグループを見つけることができる。

「普通の観光客は知らないようなところから、観光客からお金を引ったくるような所まで、様々なところを教えてくれるんだ」と、広島在住の米国人講師スリードッグス・F***ing』は言う。どこに旅行しても、すぐにハッシュ仲間がいるのだ。

「ナショナル・ハッシュ(次回の国内大会は5月、沖縄で開催予定)」、「大陸ベース」、そして一年ごとに世界中で行われる「インターハッシュ(今年は、オーストラリア・パースで開催予定)」など、様々なイベントが行われている。こうしたイベントには、たくさんの人が訪れ、あまり知られてない場所にいくチャンスでもある。
ハッシュは5〜10kmほどのコースがほとんど。ジャングル、南極平原、ショッピングセンター、ちいさな横丁、静かなお寺、ネオン街などなど様々。ハッシュは何処でも、ところかまわず出没するのだ。
     

オリエンテーリングと異なり、足の速いランナーがトレイルを探してくれるので、グループが一緒に走ることができる。

「別に走らなくてもいいんだけど、走ればそれだけ早くビールが飲めるんだ」と、米国人海兵隊員のゴースト・ライド・ハーは言う。
 
ビールのために? と思うかもしれないが、レース後には神の蜜が待っている。「ランニング中毒者たちの飲酒クラブ」と呼ばれているも、伊達ではではないのだ。もちろん、ノンアルコールの飲み物もあるが、ほとんどのハッシャーはレース後のビールが最高だと考えている。

最後のランナーがトレイルから帰ってくると、みんなで輪を組む。ここからが面白い。ハッシュは、タイムを競うレースではい。だが、楽しい時間を過ごすことにかけては、みなが真剣だ。

WEB CONNECTION
Hashing in Japan: www.kobehash.com/hashlist.htm.
World Wide Hashing: www.GTHHH.com