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コラム

Fitness

By Kazuko Ikeda

Free Your Blades

2009
Issue 29

海のスポーツと言えばサーフィン・ウィンドサーフィン・カイトサーフィン、今はやりのスタンドアップパドルなどなど。冬のスポーツは足腰を使うが、海・川 でのスポーツは上半身をよく使う。もちろん、どのスポーツも全身運動で、人間の身体は全身を上手に使えるように出来ている。 歩くこと、走ることも腕の振 りが大切だし、スキーやスノーボードのように下半身にフォーカスするようなスポーツでも、上半身の状態・動きは技術向上、快適な滑走には大切なポイントな のだ。それゆえに身体の部位にフォーカスするのは避けたいが、ボディワークの仕事をしていると、肩・首の問題を抱えている人が本当に多い。慢性の肩こりや 首の痛みは、ひどくなると頭痛という症状にあらわれ、困っている人がとにかく多いのだ。これは現代社会の特徴だろう。

オフィスワーク・事務仕事でコンピューターの前に長時間座り、仕事をする人が急激に増えていることに加え、同じような悩みを抱えているのが子育て中のお母 さん達。ガチガチに固まった肩と首で、上半身を使うスポーツをするのはその症状を悪化させることにもなり、せっかくの楽しみが身体の負担を増すことにもな りかねない。そこで、今回は「自由な肩甲骨」をキーワードとしたい。

2大会連続2つの金メダルを勝ち獲った水泳の北島康介選手の肩甲骨の凄まじい動きが注目されたのを覚えているだ ろうか? 彼の肩甲骨の動きはテレビなどで「天使の羽」と表現された。肩甲骨は背中の上部左右にある三角形の骨で、北島選手の肩甲骨は平泳ぎのストローク の際に驚くほど左右に開く。

さて、読者の皆さんの肩甲骨はどのくらい動くだろう? 自分では背中の肩甲骨は見えないので、友達に肩甲骨を 両手で触ってもらい、その両手を動かすつもりで上下・開閉するように動かしてみよう。上方向へ動かす時は肩を耳に近付けるようにし、下方向へ動かす時には 逆に肩を耳から離すようにする。上方向は得意かもしれないいが、頑張ってほしいのは下げる時だ。

さらに、開閉の動きは閉じる時は肩甲骨が背骨にくっつくように、そして開く時は逆に背骨から遠くへ離すようにす る。これ、遠くに離す方が難しい。この動きをゆっくり呼吸と合わせて、各10回はやってみよう。次はゆっくりと肩回しを前後行いながら肩甲骨の動きを確認 してみる。最後に両手を天井に向かって伸ばし、つま先立ちになって大きく、大きく背伸びをしてみよう。これは準備運動としてもお勧めだし、仕事中の休憩に もお勧めだ。
肩甲骨の動きの幅が大きくなればなるほど、パドリングなどの動きの効率は増し、硬くなっている筋肉へのストレスも軽減する。

身 体の状態と、心・精神の状態はリンクすると言われている。緊張すれば筋肉は硬くなり、リラックスした状態だったら筋肉も緩んでいる。緊張し続けていたらそ れだけで疲れてしまうのだ。ぜひ「肩甲骨」自由にしてあげよう!