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コラム

The Local Brew

By ブライアンハレル

新宿の小さなブリュワリー

2016
Issue 60 (Summer 2016)

新宿駅から南へ焼く7分(住所は渋谷ではあるが)、路地裏にあるのがY.Y.G ブリュワリー・アンド・キッチンだ。少量ずつ作られるのでつねに新鮮なビールが楽しめる。先日訪れたさいには、3種類のビールを試し、どれもアルコール度数は4~5.5%、スムーズで飲みやすいものばかりだった。風味も控えめで、ホップもそれほど主張しない。新宿IPAは霞かすみ がかった金色で、泡立ちも少なめだがホップ好きならじゅうぶんに楽しめる。アルコール度数は5.5%、ここのビールのなかでもっとも強いビールではあるが、酔っぱらいたいなら本気で飲まなければならない場所だ。

つぎに飲んだのはブリティッシュブラウンエール(4.5%)、アルコール度数がもう1%少なければマイルドなビールだといえるだろう。にごりのある深い茶色で、ローストされ たモルトの香りとともに、暖められると風味が増す。代々木アンバーも泡立ちは少なめ、アルコール度数はたった 4.1%、香りもミニマルだが豊かな風味は飲み終わるまでつづく。

この3種類はすべて320mlで800円という、新宿のような 都会には似つかない手頃な値段だ。最初のビールは一階のバーでいただき、つぎの2杯は7階にあるレストランで 楽しんだ。レストランでは美しく盛りつけられたシャルキュト リー・プレートと、パルメザン・クリスプ(700円)という、あの有名なイタリアンチーズを薄く削ってスキレットで揚げ た料理をいただいた。

ひとつ気になったとすれば、ゲストビールとしてあったのが、日本のクラフトビール2種類とアサヒスーパードライだったことだが、すべての顧客を満足させるためだと考えれば当然の選択なのだろう。いずれにしてもどのビールもひじょうにおいしく個性的で、ぜひ一度訪れていただきたいブリュワリーである。