コラム

Adventures of the Hokkaido Bush Pig

By The Hokkaido Bush Pig

スノーケーブ作り

2010
Issue 32

スノーケーブを作るのはちょっと大変だ。だけど冬、バックカントリーをスノーケーブで過ごすのは間違いなく楽しい。さらにスノーケーブは寒さから生命を守ってくれる優れものでもあるのだ。

雪崩の通り道になりそうな場所、雪が積もった川や湖の上などを避け、安全で雪がたくさんあるところを選ぶ。また他のバックカントリースキーヤーやトレッカーの通り道でないことも確かめなければならない。

フラッシュバックメモリー:何年か前、北海道のバックカントリーで週末を過ごしたときにスノーケーブを作った。すべては順調にいき、少し浅めなもののなかなかいいケーブを作った。そしてよく眠った翌朝、突然音がしたかと思うと、僕の上にめちゃくちゃ怒っているスキーヤーがいたのだ。彼はたまたま僕のケーブの上を滑ったのである。

ケーブを掘り始める前には、速乾性のある衣類を重ね着するといい。ほとんどの人が10分ほど掘ると、熱くなり大量の汗をかく。これでは大切なエネルギーを失ってしまうのだ。

あせらずゆっくりと準備をしよう。他の人と交代したり、水や食事を摂取して体力を温存することも忘れないように。体温を上げすぎてエネルギーを失わないことが大切だ。

雪質がケーブに適切かも確認しよう。必要ならば、スキーやスノーボードで雪を固めるといい。

最初に約50センチの幅で70センチの深さの入り口を地面から上に作ろう。こうするとケーブの中の雪を掘り出しやすい。入り口は出入りのしやすい大きさが必要だが、熱が逃げるのであまり大きすぎてもいけない。

それから「リビング」をみんなのために作る。敷物やマットなど、断熱材にかわるものを下にひくとよりいい。膝をついたり、腹ばいになって掘るので、これが体を冷えから守ってくれる。

天井を手やシャベルでスムースにする。壁もできるだけスムースに仕上げる。

ケーブの床と壁に幅15センチ、長さ30センチ、深さ15センチほどの穴を掘ろう。冷たい空気がこの穴に沈み、部屋が温かくなるのだ。

スノーケーブの天井に数センチの空気穴を必ず作ること。穴が外まで貫通していないといけない。換気穴がないと、息苦しい思いをする。

可能ならケーブのなかに50センチほど掘ってベッド用のベンチを作るといい。こうすると寝るときもっと暖かいのだ。

そして床にマットやパッドを敷くと断熱効果が期待できる。

もし雪が解けてきたら、その箇所を雪で固めよう。

すべて出来上がったら、入り口をパックパックか雪で固めよう。でも空気穴は忘れずに。

雪を掘り終えた直後は、動いていたので体が温かいはず。でもすぐに寒く感じるから、脱いだレイヤーをまた着ること。

一酸化炭素中毒を起こすので、決して火をたいたり、料理をしないように。毎年ケーブやテントの内部で料理をすることで、一酸化炭素中毒による事故が起きているんだ。

経験を重ねること。これが僕からの一番いいアドバイスだと思う。パークや家の庭でケーブを掘ってみる練習をすることだ。ぎりぎりまで待たずに、何度も経験して本番に向かおう。

スノーケーブを作るべきかどうか、またどのようにやるかは、雪質、君、グループの状況、体力などいろんなファクターが絡んでくる。いずれにしてもこのアドバイスがこの冬を暖かく安全に過ごすうえで役立つことを祈る。

—Word from The Bush Pig