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コラム

The Naked Stranger

By The Naked Stranger

エピソード3:警告! この温泉に入ると死ぬかも!

2010
35 号

 入り口が開いているのに、営業していない温泉ってありえるのか? 

 ネイキッド・ストレンジャーは生と死、そして温泉など哲学的なことを考えるのが大好きだ。つい先日もある温泉を訪れたところ、なんとフロントデスクのスタッフにお風呂は閉まっていると言われたのだ。ドアは開いているのに、お風呂は閉まっているというこの解せない問題を、ユニフォームを着ているスタッフに追求すると「あ、温泉で死亡者が出たので30分だけ閉鎖しております」という丁寧な返事が返ってきた。
 
 
哲学がかったネイキッド・ストレンジャーは、次のような質問をした。
 「温泉は体に悪いのですか?」
 
 
厳格で状況証拠のみを頼りにするプロの彼は、もっと情報が必要だった。だから他の有能なジャーナリストが皆やるように、「死」と「温泉」という言葉をグーグルで検索してみた。そうして2つの驚くべき情報を得ることができた。
 
 
まず、鳥取県の三朝という温泉の湯にはラドンの成分が入っているということ。ラドンはウラニウムからくる放射性アイソトープだ。理由はわからないと科学者はいうが、地元の人によると、ラドンの水は健康にいいと信じているらしい。しかしその後、高濃度ラドンと肺ガンというリンクも見つけることができた。
 
 
第二はOと呼ばれるカビで、ガロパバは温泉水の中に生存し、それが原因で実験中にラットが死んだという。
 
 
御柱祭のため長野県下諏訪を訪れていたネイキッド・ストレンジャーは、愛する温泉に危険なカビと放射能が入っているかもしれないとわかっても、好きなのだから、どんなリスクをもいとわないという考えを変えなかった。
 
 
御柱祭は日本でもっとも有名な祭りの一つだ。巨大な木の上に乗り、急な丘を一気にくだる。死の危険すらともなうので、7年に1回の開催という判断はいいことなのかもしれない。
 この祭りでは、勇気ある参加者は酒を飲み、自分が生きていると感じるため死の危険に身をさらす。ネイキッド・ストレンジャーも温泉というアートのために死の危険に挑む。
 虎穴に入らずんば虎子を得ず。
 いざ、温泉へむかって前進じゃ!
 
 
Kami-no-yu Shimosuwa, Nagano 神の湯、長野県下諏訪
Rating: ★★ (2 of 5 stars or onsen symbols)
Address:〒393-0091 長野県諏訪郡下諏訪町社7083
 
Cost: 700 yen
Tel: (0266) 27-5526
Web: www.kaminoyu.com 
 
長所:450年前、武田信玄の時代から人々は神乃湯につかっている。現在の施設は1934年、不治の病を患う子供がみごと完治したことをきっかけに建てられた。温泉水は侍や農民の怪我をいやす効能があるといわれた。神乃湯は美しい松の森の中にある秘湯で、諏訪の人々が秘密にしている温泉だ。真の和風温泉といってもいい。
 
欠点:小さな檜風呂があるだけで、露天風呂はない。熱い温泉が好きな人にとっては、温度がぬるめ。英語の情報はウェブにはない。
 
The Bare Facts:
湧き出る温泉水は−度で、温めてから利用している。 
筋肉痛、捻挫、打ち身などに特によく効くといわれている。
温泉はレモンの香りがする。
 
Accommodation: 一泊二食で9,750円からある。
 
Food: Yamazato Teishoku (A range of special local mountain foods with rice and miso soup) 山里定食(地元でとれる山の幸、ご飯とお味噌汁)
 
Nearby Attractions(観光スポット): Suwa 秋宮神社、春宮神社、諏訪湖
 
Access:. 中央自動車道を岡谷ICで降りる。国道20号を下諏訪方面へ進み、国道142号で神乃湯まで行く。
JR新宿駅より中央本線に乗り、下諏訪駅で下車。タクシーで神乃湯まで行く(約15分)