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コラム

Outdoor Yoga

By Kazuko Ikeda

カラダとココロを癒す旅  ★ リトリート

2009
Issue 30

「リトリート」「Retreat」と言う単語を聞いたことがあるだろうか? ヨガを行う人は「ヨガリトリート」なんて言葉を聞いたことがあると思う。日常から離れ、自分を見つめなおす時間のことを言うようだ。その手段として、海外や避暑地へ行き、ヨガにどっぷりつかるなんてことを企画する旅もある。

この春、アメリカのアリゾナとユタ州の国立公園巡りをし、その旅の後半をセドナで5日間のんびりとしてきた。グランドキャニオンはもちろん、そこにはダイナミックな美しい地球があり、ビルの建ち並ぶ光景を日常とする生活からするとまさにそこには非日常が広がり、それはちょっとしたリトリート気分だ。セドナはネイティブアメリカンの聖地と呼ばれた場所で、近年日本でもスピリチュアルな街として有名になってきている。赤土の山が印象的で、その山には今でもネイティブアメリカンの生活した跡地を見ることができる。街には様々な石(パワーストーン)を置く店が並び、その数には驚かされる。そして、特徴的なのはセドナの街の地図を開くとボルテックスと書かれた印が数か所見られることだ。ボルテックスとはラテン語で「渦巻き」との意味を持ち、地球の鉱物のエネルギーが出ている場所と言われている。建物や目印があるわけでもないが、そこへ行くと不思議な感じがする。身体・心全体が優しい、安心感に包まれる。人によっては、訳もわからず涙を溢れさせることもあるらしい。ちなみに、世界中にもそういう場所があり、ハワイ・マウイ島のハレアクラ山やペルーのマチャピチュ遺跡も同様の土地らしい。

セドナのボルテックスへ行って思い出したことは、日本にもこういう思いを抱く場所があると言うこと。一つは長野県の、お蕎麦が美味しく、私も七五三や厄払いでお世話になった戸隠。奥社へ向かう杉の木が一直線に並ぶ道は厳かで、気が引き締まる神聖さがあり、心が洗われるような気になる。戸隠神社の歴史を調べると、鎌倉時代には和歌山県の高野山、滋賀県の比叡山と並び一大霊場だったそうだ。ちなみに、現在高野山と比叡山は、青森の恐山とならんで、日本の三大霊山と呼ばれている。

私たち人間は地球のエネルギーが溢れて、気持ちが良くなる場所を感じ取り、そこを神社として祭ったり、ボルテックスと呼んだりして、大切にしてきているのだ。

今回はそんなところで、ハイキングの途中に瞑想しつつ、ちょっとピラティスを。

静かに瞑想。そして、普段練習しているピラティスで身体を動かし、エネルギーを身体に取り入れてみた。普段のスタジオとは違う環境・空気の中、それもボルテックスと呼ばれる特別な場所で身体を動かす。邪心や欲を取り除き、自分自身に真意に向き合う。すると、心の奥に眠っていた純粋な思いが湧いてくる。休みの旅の計画は、そんな地球のエネルギーが湧いている場所へ身体と心のリトリートに行ってみるのは如何だろう?

Yamuna Retreat  
http://www.yamunastudio.com/tuscany/