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コラム

Surf Japan

By Ben Martin

Dome Surfing - It's Pumping!

2006
Issue 12

宮崎県のサーファーは恵まれている。いい波のできるビーチがあちこちにあって、水はきれい。しかも年中暖かい。波のない時には、屋内ビーチまである。

オーシャンドームは、1993年にオープンした開閉式の巨大インドアプールだ。毎日、プロサーファーのマシュー・ピッツのサーフィンショーなど多くのアトラクションが行われている。
   

サーファーたちは認めたくないかもしれないが、このドームには、サーファーなら誰もが夢見る魅惑の仕掛けがある。波をつくる技術によって、いつでも好きな時にいい波に乗れるのだ。サーファー仲間の間では話題になっていたが、オーシャンドームに行っても小さい波を多くのサーファーたちで取り合うことになるだけだとあきらめていた。

ところがある日、仲間の一人から電話がかかってきた。仲間を集めてオーシャンドームを一晩貸し切ろうというのだ。もちろん即答、OKした。

初めてドームに入った私は、人工砂の上に立って塩素消毒された波を見ながら妙に感動していた。その“海”は大きな人工の岩に囲まれている。隠されたスピーカーから流れる音楽と奥行きのない空に時々光る流れ星がなければ、本物の海と間違えたかもしれない。
大型ポンプ20個が大量の水を吸い上げ、上方からプールに向かって吐き出す技術はとてつもないものだった。吐き出された水がプールの底にあるコンクリートの土手にぶつかって波ができるという仕組みになっており、波は最高3で3mほどまでになる。
ライフガードの1人が、マーカーのところまで出て待つように私に合図する。波は4回で1セット。クラクションが鳴って、いよいよ波がやってくる。下から盛り上がってくる水に反応して、私は必死で水をかいた。海なら沖からやってくる波が見えるが、ここでは壁から急に波が現れる。それを信じてひたすら漕ぐしかない。波がブレイクするのを確認して、私はそれに乗った。その時の私の笑顔は人工物ではなく、本物だったはずだ。すぐに私はまた“海”へ向かって漕ぎ出した。
正確でパワフルな人工波でのサーフィンは楽しかったが、本物の海の豪快さにはかなわないとも感じた。しかし、オーシャンドームでのサーフィンが驚きの体験だったことは間違いない。まさにファンタジーだ。サーファーたちの夢である完璧な波が確かにそこにある。

しかしまた私は、完璧ではなくても、安上がりの本物の海の波があることに感謝する。    

Getting there
オーシャンドームは、宮崎市の「フェニックス・シーガイヤ・リゾート」内にある。車の場合、宮崎市から一ツ葉有料道路でシーガイヤまで行き、ゲート4からオーシャンドームへ。

Getting wet
平日だけ、ドームを貸しきることが可能だ。2時間160回の波で ¥100,000。詳しくは、オーシャンドーム(0985) 21-1177まで。