コラム

Adventures of the Hokkaido Bush Pig

By The Hokkaido Bush Pig

Doing It Solo

2006
Issue 13

早いもので、今年もあと1カ月。北海道は、もう雪が降っている。そして、雪は、しばらく生活の一部となる。夏の間中、世界中の人を山に案内した。ピッグはレスト・アンド・リラクゼーションするのが待ちどおしいくなってきた。それは僕が本当に好きなこと、北海道のバックカントリーを単独でハイクすることなんだ。僕にとって、夜、テントの外に座り、酒を片手に新雪をかぶった山々に囲まれ、夜空を眺めるのがなによりも幸せのひと時なのだ(その次に幸せなのは、嵐がテントごと僕を吹き飛ばそうとしている夜、一人で横たわっているときだ)。
ソロ・ハイクは向き、不向きがあるが、全てから隔離されて、一人になることで新たに見えてくるものがある、という喜びがある。一人だと、しゃべる相手はいない。という事は、まわりの自然により集中できるし、頭のなかに浮いてくる考え、疑問に向き合うことができる(時々、自分で自分に間違った答えをしたりすることもある)。   

最近、僕らは耳を静かに傾けることがなくなったと思わないだろうか。不満を並べたり、議論したり、または何か話さなくてはと思い、必死に話題まで探したりする。しかも、その話の内容は、大方半分も意味がない。だから、たった一時でも、そんな環境から逃れてみてはいかがだろう。

冬にソロ・ハイクを原野で行うには判断ミスが許されず、つねに危険がともなう。それは言ってみれば、ロープなしでクライミングをするようなものだ。いつも以上に注意をして、慎重にならなければならない。でも、そこが僕を冬のソロ・ハイクの魅力だと感じるのだ。
なぜなら、やる事全て、決断のひとつひとつが僕の責任だからだ。僕にとってソロは、リスクをとることではなく、安全がすべて、あらゆる局面に対応できるように準備し、自分を守るという挑戦なのだ。
もし今年、冬期バックカントリーに出かけるなら、たとえ日帰りでも、これらの質問に答にひとつでも「No」があれば、僕はソロでの挑戦はおすすめしない。
   
1:地図が読めるか?
2:コンパスが使えるか?
3:その両方を使いこなせるか?
4:「でもGPSがあるから」というかも知れないけど、その使い方が分かっているか?
5:GPSが、もし壊れた場合にどうするか考えたことがあるか?
6:夜を山で過ごす準備や道具はあるか?
7:火を熾す道具を持っているか? または火の熾し方を知っているか?
8:ハーネスなどが切れたとき、自分で直すことができるか?
9:手袋をなくした場合のスペアをもっているか?
10:雪と天候を読むことが出来るか?

冬期バックカントリー、とくにソロで行く場合、多くのギアが必要になってくる。これはブッシュピッグの必需品リスト。これらが揃っていなければ、十分準備ができているとはいえない。

ブッシュピッグ流冬期バックカントリーの必需品リスト

1:スノーシャベル(僕はこれが最も重要だと思う)
2:完備されたファーストエイド・キット
3:火を熾す道具
4:予備の毛糸帽、手袋、サングラス、ウールソックス、ブーツの靴ひも
5:予備の食品、口の広い水筒(口が広いほうが凍らない)
6:修理キット(何かが壊れたら直せる? もっていくギアを見て「これが壊れたら、直せるか」と考えてみて)
7:大きいカップ(お湯を沸かすのに使う)
8:ヘッドランプ(予備の電池含む)
9:サバイバルシート(緊急用毛布)と大きなゴミ袋(屋外で一夜を過ごす場合その中に足を入れる)
10:携帯電話
注意:この他、雪崩対策のためにビーコン、プローブなども必要だ。

その他、ブッシュピッグからのアドバイス。

1: 行き先が100%確実でない道は、雪が降っているときは進まない。
2: 信用できる人に、登山計画を残して出発すること。
3: 出発するまえに、一度沸騰させた水を携帯すること(凍りにくくなる)。
4: ウォーター・ボトルを逆さまにして、バックパックにつめること(水は上から凍っていく)。
5: キャンプをするなら折りたためる広口のボトルをもっていくと、暖かな寝袋から出ずに用を足せる(僕は広口のものにしなかったため、大変な目にあったことがある)。

これで、大体かな。あっあとひとつつ。「ピッグは泥だけじゃなくて、雪も大好きなんだぜ!」