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コラム

Finding Flow

By Brant Secunda

Journey To The Heart

2007
Issue 17

何千年もの間、旧石器時代から世界各地でヒーリングを実践してきたシャーマン。伝統的シャーマンのヒーリングには、自己の改革から、家族、地域または環境の改善までも含まれる。ヒーリングの本質を成しているのは、生きている生命体=母なる大地に対する崇拝である。シャーマンたちは、私たちの存在自体を養う地球を、祈りと儀式によって育まなければならないと言う。

メキシコのウイチョル族は、北米でコロンビア時代以前の伝統を維持している最後の種族であるといわれる。ホセ・マツワは1990年に110歳で亡くなった、ウイチョル族の高名なシャーマン・ヒーラーだ。この首領のもとで、12年間修行できた私は非常に幸運だったと思う。 

シャーマニズムは、全ての生命は、互いに関わり合い、かつ神聖であるという考えに元づいている。シャーマンが祈りを奉げる時、彼は自身のために祈るだけではなく、神聖な親族たち、つまり母なる地球、父なる太陽、祖父の光、そして祖母のワシと鳥たちのために祈るのだ。ドン・ホセは、地球、空、川、鳥、動物、石、宝石、山、洞穴、清水そして湖こそが親族であることを忘れてはならないと教えた。

シャーマニズムのなかでも、ヒーリングは頂きを極めるための技術である。儀式では、ウイチョル族のシャーマンが、協力者や魂の助力者、カウヤナリ=magical deer spirit personを呼び寄せ、儀式参加者をニエリカ (出入り口)から、頂きの喜びと調和の領域へと移動させる。“Dance of the Deer”―ウイチョル族のもっとも美しく、神聖なダンス―によって、参加者は高揚の頂きに招かれる。 

シャーマン・ヒーリングでは、パワースポット (洞穴、清水、海、山。。。)への巡礼を重んじる。巡礼によって、それぞれのパワースポットでの供物が祈りを奉げる者自身に力を与え、地球を癒すことになるからだ。 儀式による祝福、神聖な場所への巡礼、そして人と環境の間でバランスがとれたライフスタイルという英知は、現代社会では廃れつつある。ホセが私を孫として養子にし、シャーマニズムという古代アートとヒーリングを伝授したのは、そのためである。  彼は私に説いた。

「お前には教養があり、お前の世界よく知り、理解している。そして今、お前はこの世界も理解することになるのだ。ふたつの世界を理解することによって、現代社会の人々が、ふたつの世界間のバランスを保ちながら生きるために忘れてはならないことを、もう一度意識させるのだ」

Brant Secunda ブラント・セキュンダ/シャーマンであり、ヒーラー。ウイチョル族伝統儀式のリーダー。今年の8月に日本でセミナーを行い、自然界における人と人のつながりを復活させる、ウイチョル族伝統のヒーリングを伝える。参加者はドリームエクササイズを学び、自然界の神聖な場所を訪ねながら、儀式とウイチョル族のアートを経験して、神聖なるDeer Dance(鹿の躍り)を習う。 また、彼は地球上に暮らす人としてのバランスと、幸せの感覚を養う練習方法を参加者に教える。詳しくは、「The Dance of the Deer Foundation(www.shamanism.com または、info@shamanism.com)」へ。