コラム

Adventures of the Hokkaido Bush Pig

By The Hokkaido Bush Pig

Breaking the Ice

2008
Issue 20

日本のハイキングに行こうじゃないか! でも、ビールの注文すら日本語でできないって? でも、大丈夫だ。ピッグが教える、ふたつばかりのアドバイスで、荒野の果てでも冷えた一杯が手に入る。

 Pig Tip #1 日本での滞在期間が少しでも長くなってくると、日本人は酒を飲むのがとっても大好きな人種だということがわかってくる。ハイキングにでかけるときは、とくにそうだ。だから、次は是非、日本酒かウィスキー、もしくは缶ビールでもいいのでバックパックの中に忍ばせておこう。現地の言葉が話せないときには、お酒でコミュニュケーションするのが一番なのだ。

 
いままで幾度となく、ぼくの近くでテントを設営している日本人に、「こんにちわ!」と声をかけたことがある。だが、彼らは僕と目を合わせようとしないほど恥ずかしがりやなのに、お酒をすすめると、ニッコリと笑顔が返ってくるんだ。
ときどき、あまり上手じゃない英語で、「ユー・ライク・サケ?」なんて僕に訪ねて、すぐにコップを持ってきてくれたこともあった。でも、気をつけてね。日本人は本当にお酒が大好きな人が多いから、その夜はとっても長くなるかもよ。

 

Pig Tip #2 もし、君が日本酒を山に持っていくなら、スーパーマーケットやコンビニなどで500mlや1LのPETボトル入りのものを探してみよう。これらなば、瓶入りのものよりも、持ち運びがずいぶん楽になる。
数年前、3日間のハイキングに出かけたとき、山小屋で一夜を過ごした。ぼくが部屋でくつろいでいると、大きなパックパックを背負ったハイカーがやってきた。彼はパックのなかから寝袋、小さな調理具、食料を取り出し始めたのだが、それに続いてビール12缶、ウィスキー2本、日本酒2本、そして得体の知れない飲み物を出した。これには、ぶったまげた! もちろん、その夜の山小屋は、大変な盛り上がりとなったことはいうまでもない。

 
決して誤解しないでほしいのは、日本人がフレンドリーじゃないと言っているんじゃないってこと。ただ、恥ずかしがり屋なだけなのだ。北海道の人は、特にそう。山の頂上で、お酒を手に景色を楽しんでいるハイカーによく出会うが、多くの人が僕にも飲み物をすすめてくれるほど優しい。

 
重い荷を背負って、2週間のハイキングに出かけたときのこと。山頂についたら、日帰りハイキングの人が幾人かいた。僕が荷物を降ろすと、彼らは僕のところにやってきてビールをすすめてくれた。時刻は午前11時。その日はキャンプ予定地まで、あと3〜4時間歩くつもりだった。

 
1本目のビールを飲んだあと、もう下山するからと言って彼らはビール4缶をぼくにくれた(ぼくも、『結構です』と断らなかったのだ!)。あとで飲もう何てことは思わずに、その山頂で全部飲んでしまった。荷物を増やしたくなかったし、僕はなんてたってブッシュピッグなのだ。しかし、これは大きな失敗だった。なんとそこで、そのまま居眠りしてしまったのだ。でも、目を覚ましたら、すぐ近くにテントを張る最高の場所があったのだ。以来、今でもその場所はぼくのお気に入りスポットとなっているのだ。人生、いったいなにが役に立つかわからないものなのだ。