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コラム

Trail Recipes

By Akira Suzuki

Japan’s Perfect Trail Snack

2008
Issue 22

(材料)


梅干し
塩鮭の切り身の焼いたもの
海苔
炒りゴマ
日本のもっとも有名で、誰もが親しむ携帯食が、おむすび(おにぎり)である。日本人の主食である米を持ち運び可能にし、手軽に食べやすくしたものだ。農作業をはじめ子供の遠足など、野外での昼食には、昔は必ず持っていっていた。弥生時代の遺跡からも発掘されているというから、稲作とほぼ同じ歴史を持つ。日本人は昔から「米を食べないと力が出ない」と言い、エネルギー不足によるハンガーノックのことを登山用語で「シャリバテ」と呼ぶ。シャリとは米、バテは疲れの意味だ。

1.米は普通~やや硬めに炊く。通常米を炊くときには米1に対して水1.2の割合で炊くが、それよりも水をやや少なめにする。

おにぎりは、ご飯を“握る”行為からついた言葉(文字の最初の「お」は丁寧語)だが、おむすびは人と人を「結ぶ」という気持ちが込められている。僕はこちらの言い方の方が好きだ。

米には長粒種と短粒種の2種類があって、タイ米やベトナムの米は長粒種、日本の米は短粒種だ。長粒種は水分が少なくパラパラしていてチャーハンなどには最適だが、おむすびにはあまり向かない。おむすびは短粒種米ならではの調理法だ。

2.炊きあがったら塩水を手に付けて適量のご飯を取り、中に具(梅干しや塩鮭、佃煮など)を入れ、両手で握り固める。最後に海苔を巻く。海苔が苦手ならゴマをまぶしてもいい

おむすびには形状や中に入れる具によって様々なバリエーションがある。ベーシックなのは梅干しや塩鮭の切り身を入れたものだが、名古屋では天ぷらを入れた 「天むす」が、ハワイや沖縄ではスパム(ポークランチョンミート)を巻いた「スパムすび」が人気だ。もっともシンプルなものは海苔を巻いた「海苔巻き」。 しかし、欧米人は海苔が苦手(歯に当たる感触が嫌)らしく、寿司のカリフォルニアロールなどの裏巻きはこうして発生したと聞く。僕は昔、シアトル空港の税 関で「このカーボン紙のような黒い紙はなんだ?」と言われ目の前で食べて見せて大変驚かれたことがある.