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コラム

Fitness

By Kazuko Ikeda

Follow Your Heart... How I Discovered Pilates

2008
Issue 23

雪深い新潟で生まれたわたしは、スキーインストラクターだった父の夢と情熱に後押しされ、子供の頃よりオリンピック出場を目指した。1993年になると、高校卒業と同時に武者修行のために米国へ。それからの7年間は、トレーニングとワールドカップ転戦のため1年のうち10カ月ほどを海外で過ごした。

そうして1998年に長野オリンピックに出場。回転競技で17位という結果を残したのの、表彰台はおろか10位以内となるには大きな壁があることを感じる。その壁は乗り越えられない。そんな自分に限界を感じて、翌年アルペンスキー選手を引退した。

その後はスキー競技からはすっかり離れ、スキーリゾートでのサービス業に携わった。ピラティスとの出会いは、私がスキーを教える機会に出合った、とある客との縁だった。スキーブーツをつくるために、東京の神田で待ち合わせをした喫茶店。 

   
「スキーブーツは、スキー用具のなかで一番大事」といった話をしていると、「貴方きっとピラティスに興味があると思うわ。やってみない?」と彼女の誘いに、翌日には初めてリフォーマーといピラティス専用器具の上に乗っていた。30歳を節目に仕事を辞め、“自分探し”のため数日後ハワイへ行く予定だったわたしに、彼女は「雑誌にハワイのヨガ・ピラティス特集が載っているから、買っていくといいわよ」とアドバイス。帰りに本屋さんに寄って早速購入していた。


そうして着いたハワイ。到着後、すぐにピラティス・インストラクターへ連絡。はじめてのレッスンを受けた。筋力トレーニング、ウェイト・トレーニングを続けてきたわたしの身体に、今まで感じたことのない衝撃が訪れた。


「10レッスンで気分が良くなり、 20レッスンで見た目が良くなり、30レッスンで完全に新しい身体になります」.  トレーナーのパンフレットを手に取り、ピラティスのメソッドをつくりあげたジョセフ・ピラティス氏の言葉を目にした。「これは本当のこと?」と尋ねる私に、「挑戦してみない限りわからないわ」 といいながら笑顔を見せるトレーナー。気がつくと10レッスンのチケットを購入していた。

レッスンを受けるごとに、新しい感覚が身体に走り、自分の心がワクワク踊るような気持ちになるのを感じていた。

希望と可能性を感じた。スキーとは、まったく他の道を歩もうと思っていたけれど、ある人の言葉を思い出した。

「自分自身に正直になれば、必ず情熱を注げる何かに出会えるはず」
2005年の秋には資格取得のためシアトルへ向かった。(池田和子)